探偵の知識

不況のあおりを受け、夜逃げが多発しているという。以前『夜逃げ屋本舗」という映画が上映されていたが、実際には映画に出てきたような「夜逃げ屋」というのは存在しない。意外かもしれないが、夜逃げを請け負ってくれるのはごく普通の引越し屋さんだ。電話帳片手に何件か聞いてみれば、かならず見つかるはずなので、その節はお試しあれ。
最近多いのは、会社の倒産を受けての社長一家の夜逃げ。普通は着の身着のままで逃げるのだが、奥さんは倒産とか夜逃げなんて寝耳に水なので何から何まで持っていきたがるケースが多い。しかし、必ず社員が社長の自宅を見張っているので、実際には荷物の持ち出しはほとんと不可能だという。
夜逃げ屋さんは荷物の運送ばかりではなく、仕事や住む場所まで世話してくれる。
あてもなく夜逃げする人が多いわけだから、これは当然といえば当然のサービスか
！：皆さんは夜逃げしたというと、すぐにパチンコ屋さんの住み込みが怪しいと思うかもしれないが、それは大ハズレ。昔とは異なり、警察の管理が行き届いているためパチンコ屋さんに為名で就職などすることはできないのだ。だから、すぐに見つかってしまうというわけ。
ならばどこに逃げるのかというと、温泉場。旅館の女将が保証人になってくれるので~名でも部屋を借りることができるし、夫婦で仕事もできる。しかも、温泉場というのは働いている人たちの結束が固く、情報も帰れにくいのだ。
しかし、私の経験からすると、こうして夜逃げをしても8割以上の人たちは見つかってしまう。どうしても、知人や親戚に連絡したくなってしまうため、そこから足がついてしまうことが多いのだ。完全に自分の存在を消すのは至難の業ということだ。